CX-5が壊れやすい?ガソリンとディーゼルで故障が多いのは?

CX-5はマツダの経営危機を救ったフラッグシップともいうべきクロスオーバーSUVです。

国産クロスオーバーSUVにしては珍しくディーゼルエンジンがラインナップに加わっているどころか、販売台数の3分の2がディーゼルエンジンだと言われています。

ユーザーからの支持されているCX-5なのですが、壊れやすいというあまり良くない噂もあるのです。

ここではCX-5が壊れやすいという噂が本当なのかをまずチェックします。

また、ガソリン車とディーゼル車で故障が多いのはどちらなのかもチェックしておきましょう。

CX-5-記事一覧

CX-5が壊れやすいというのは本当?

まず、CX-5が壊れやすいというのは本当なのかなのですが、国内では参考になる調査はありませんのでアメリカのJ.D. Powerによる調査を見てみましょう。

  1. J.D. Powerによる日本自動車耐久品質調査(VDS)
  2. J.D. Powerによる信頼性評価(Quality & Reliability)
  3. CX-5は壊れやすいのか?

J.D. Powerによる日本自動車耐久品質調査(VDS)

J.D. Powerは、アメリカのミシガン州を拠点とする市場調査及びコンサルティング会社ですが、ここが日本自動車耐久品質調査を行い、その結果も公表しているのです。

順位 2021年 2020年
ブランド 不具合発生件数(業界平均57) ブランド 不具合発生件数(業界平均62)
1位 レクサス 34 ダイハツ 54
2位 トヨタ 51 レクサス

トヨタ

55
3位 ダイハツ 52
4位 スズキ 54 スズキ 58
5位 ホンダ 57 ホンダ 61
6位 MINI 60 スバル 73
7位 スバル 63 三菱 75
8位 日産 65 アウディ

BMB

日産

76
9位 NMB 68
10位 三菱 70
11位 メルセデス・ベンツ 78 MINI 79
12位 フォルクスワーゲン 86 マツダ 81
13位 マツダ 89 メルセデス・ベンツ 90
14位 フォルクスワーゲン 106

引用元:https://japan.jdpower.com/ja/press-releases/2021_Japan_Vehicle_Dependability_Study https://japan.jdpower.com/ja/press-releases/2020_Japan_Vehicle_Dependability_Study

各国市場で新車を購入をしたユーザーを対象に3年から5年経過した時点での不具合を調査したものということです。

5位のホンダまでは平均点以上ですが、マツダはいつもこの程度の順位で、輸入車を除けば一貫して最下位です。

そして、こうして順位を下げる原因の一つがCX-5のようなのです。

ただ、米国自動車耐久品質調査「2022 Vehicle Dependability Study(VDS)」ではマツダは平均点以上です。

レクサスやトヨタには及びませんが、日産、スバル、ホンダより上位にきているので参考までに紹介しておきます。

(引用元:https://www.jdpower.com/business/press-releases/2022-us-vehicle-dependability-study)

これはアメリカでの乗用ディーゼル市場が小さく、マツダも2021年1月に北米でCX-5のディーゼルを販売終了という状況も影響しているのかもしれません。

J.D. Powerによる信頼性評価(Quality & Reliability)

J.D. Powerは北米市場の自動車に限り信頼性評価もしていて、それが「U.S.News&World Report」で紹介されています。

それによると、2022年と2023年の最高のコンパクトSUVでは第1位ですが、信頼性スコア「Quality & Reliability」は82です。

これは決して低くはないのですが、総合評価で上位にランクされたSUVの中ではいささか低めの数値です。

CX-5は壊れやすいのか?

CX-5は壊れやすいのかということになると、調査結果が全てです。

要するに、日本国内で販売されているCX-5はともかくマツダ車は壊れやすいとしか言いようがありません

「J.D. Powerによる日本自動車耐久品質調査(VDS) 」でも毎年下位に沈んでいるからです。

しかし、気になるのは北米の同様の調査では比較的上位に付け、平均以上のスコアであることです。

そして、北米と日本の違い、それは北米と違ってCX-5をはじめとするマツダ車にはかなりの割合でディーゼル車が存在していることです。

CX-5ではガソリン車とディーゼル車で故障が多いのはどちら?

では、CX-5ではガソリン車とディーゼル車で故障が多いのはどちらなのでしょうか。

また、故障を防ぐ方法はあるのでしょうか。

  1. CX-5ではディーゼルの方が圧倒的に故障が多い
  2. ディーゼルに故障が多い理由
  3. なぜマツダのディーゼルは壊れやすいのか?
  4. 故障を防ぐ方法は?
  5. 修理にかかる費用は?

CX-5ではディーゼルの方が圧倒的に故障が多い

CX-5に限らず、故障が多いのは昔から使われている技術ではなく、新しく開発した技術です。

開発した技術は実装して使われていくことで、故障や不具合が発生し、原因を追究し改善することで熟成し、故障も発生しないようになります。

こうした観点でCX-5を見ると、エンジン以外のメカニズムはガソリン車もディーゼル車も同じです。

「SKYACTIV TECHNOLOGY」はマツダが2010年に打ち出した新しいテクノロジーです。

ディーゼルエンジンについてはコモンレール方式を採用したMZR-CDの開発などはしていましたが、一気に花開いたのがSKYACTIV-Dで、ガソリンエンジンに比べれば熟成が足りないのです。

実際、口コミ等を見てもトラブルの大多数がこのディーゼルエンジンで占められていて、日本市場でトラブルが多く北米で少ないのもそうした事情を裏付けるものです。

ただ、マツダのSKYACTIV-Dは燃費だけでなくドライブフィールなどメリットも大きいことは申し添えておきます。

ディーゼルに故障が多い理由

ディーゼルに故障が多い理由はもっぱらディーゼルエンジンの仕組みに起因します。

このあたりは、「CX-5(ディーゼル)のデメリットは?ガソリンと較べて高価格?耐久性は?」に記載していますので、簡単におさらいしておきます。

軽油が燃えた時に出る煤を車外に出さないようにするフィルターのトラブル

ディーゼル車は軽油が燃えた時に出る煤を車外に出さないように「DPF」というフィルターで集めるのですが、これを時々燃料で燃やします

そうすることで、性能が回復して、フィルターを交換する必要も無いのですが、チョイ乗り中心など条件が悪いとこれがうまくできません

そうなると、フィルターの交換などの高価な修理が必要になるのです。

エンジンの吸気系に煤がたまるトラブル

車は排気を再循環させてエンジンに送り込んでいますが、ガソリンエンジン車は燃費のため、ディーゼル車は排気ガス内のNOx(窒素酸化物)を減らすために排気の再循環を行っています

悪いことにディーゼルエンジンの場合はこの排気ガスには煤も含まれていて、これがこの再循環系にたまってパイプを塞いででしまうのです。

こうなると動力性能への影響は避けられませんし、除去するとなるとかなりの経費がかかってしまうのです。

ターボチャージャーのトラブル

CX-5のディーゼルエンジンはターボチャージャーで加給しています。

ターボチャージャーとディーゼルエンジンの相性は良くて、不足しがちな出力とトルクを同時にアップさせることができます。

また、ターボが空気を大量に押し込むことで、酸素濃度が高まり煤の減少にもつながるといいます。

ターボチャージャーのタービンは毎分約10万回転という高回転ですから、耐久性も低く、オイルメンテナンスなどを怠るとCX-5の寿命が来る前にタービンが壊れてしまいます

これもディーゼル車固有のトラブルで、相当の修理代になってきます。

なぜマツダのディーゼルは壊れやすいの?

マツダのディーゼルが壊れやすい理由は、ターボチャージャーを除けば次の2点です。

圧縮比が低い

普通のディーゼルエンジンの圧縮比は16から18ですが、マツダのディーゼルエンジンの圧縮比は14と極端に低いのす。

ディーゼルエンジンは高圧縮比でガソリンエンジンに比べて燃焼温度も高いため、NOxなどの発生がガソリンエンジンに比べて高くなってしまいます。

これをアドブルーのような尿素水で除去するのですが、マツダは低圧縮比で燃焼温度も下げたことによって、排ガス触媒を必要としないエンジンを作り上げたのです。

ただ、低圧縮化で燃焼温度が下ると、その代償としてPM(煤)が増えてきてしまうのです。

ある程度の長距離運転を擦れば問題ないレベルなのですが、チョイ乗りを繰り返すと、問題が顕在化してしまいます。

EGRシステムの採用

EGRシステムというのは、ディーゼルエンジンの場合は一部の排気ガスを再循環させて燃焼温度を下げ、NOxの生成を抑える装置です。

マツダのディーゼルエンジンは排ガス規制に対応するためにこのシステムを採用していますが、排気ガス中の微粒子がエンジン内に還流することにより、煤が形成されることもあるのです。

実際、マツダのディーゼルエンジンの煤の堆積は、このEGRシステムで発生しているのです。

故障を防ぐ方法は?

ディーゼルに故障が多いとしたら、それを防ぐにはどうすればいいのでしょうか。

チョイ乗りは避け、避けられなかったらたまに遠乗りする

ディーゼルの煤のフィルターの除去は、エンジンが温まった状態である程度の時間が必要です。

その条件が満たされないと、たまった煤の焼却がでませんが、チョイ乗りでは難しいのは当然です。

そして、最終的にCX-5のシステムでは対処できなくなります。

また、チョイ乗りはEGRという排気ガスの再循環系に煤が堆積する原因にもなります。

一番いいのはチョイ乗りをやめることですが、それができなければ週1回でもいいですから、エンジンをしっかり回して遠乗りをすることです。

そうすることで、フィルターにたまった煤は燃焼してきれいになりますし、再循環系の煤の堆積も改善されるのです。

エンジンはしっかり回す

ディーゼル車は低回転だけで走っていると、煤が堆積しやすいので、時々エンジンをしっかりと回してやること大事です。

加速時に回転数をそれなりに上げることが、結果として燃費にもいいものですし、煤もしっかり燃焼させてくれます。

また、エンジンブレーキを多用することで付着した煤がを吹き飛ばされますし、剥がれたカーボンは煤の収集フィルターに集められ、やがて焼却されるのです。

オイルメンテナンスと、エンジンの始動・ストップの気遣い

ターボチャージャーの高回転する軸受けはエンジンオイルが循環と冷却を支えています。

ここにごみが入ったり、オイルの劣化があったりすると、一番負荷のかかるここがやられてしまいます

このため、ターボ車のオイル交換周期は短くなっているのです。

正直言って、ガソリン車は交換を怠ったところで大した影響はありませんが、ディーゼル車は違います。

悪いことはいいません、厳格に守りましょう。

また、エンジンの始動・停止にも少しの心遣いが大事です。

昔のターボにターボタイマーがあってオイル温度が下がるまではエンジンが回っていたものですが、今どきそんなものはありません。

しかし、始動したらオイルが回り始めるまで動かない方がいいですし、停止した、特にエンジンを良く回した後なら少しオイルの温度が下がるまではエンジンを切らない方がいいのです。

この時間はそう長くなくてもよく、30秒でも1分でも効果はあるのです。

修理にかかる費用は?

では、特に故障が多いというディーゼル車の修理にかかる費用はどれくらいかかるのでしょうか。

煤を集める「DPF」の交換費用

「DPF」は普通に使っていれば交換の必要はありませんが、使い方が悪いと交換する必要も生じてきます。

この交換費用は16万円以上で、リビルド品なら3分の1の値段で手に入ります。

また、新品は5年保証なので、たいていの場合は保証対応してもらえますが、運が悪いととんでもない出費につながることもあるのです。

エンジンの吸気系にたまった煤の除去費用

マツダのディーゼルターボのエンジンの吸気系にたまった煤の除去費用は、5万10万円が一般的と言われています。

運が悪いと洗浄では取りきれず、インテークマニホールド全体の交換で15万以上かかる場合もあり、むしろこれが一般的とも言われています。

ドライアスイス洗浄は効果はありますが、通常の除去費用より割高になります。

ただ、インテークマニホールド交換よりは割安ですから、こうした可能性も考えてみてもいいかもしれません。

ターボチャージャーの修理費用

CX-5のターボディーゼルエンジンで壊れやすいのはターボチャージャーのタービンです。

タービンはエンジンの20倍以上、1分間に10万回転もしているのです。

また、交換費用も非常に高価になるのが問題です。

20万円は大きく超える金額を覚悟する必要があります。

まとめ

CX-5はおしなべて言えば故障の多い車ですが、ディーゼル車の存在でかなり損をしていますね。

しかし、高性能なディーゼル車の存在はCX-5の魅力の一つです。

煤の堆積などは圧縮比をあげるだけで改善しそうな気もしますが、いずれ解決していくのではないかと思います。

また、運転の仕方次第で多少の予防は可能ですから、少しの気遣いをしてみませんか。

 

CX-5を限界値引きから更に安く購入する方法!

CX-5を新車で購入する時、「出来るだけ安く購入したい!」と思いませんか?

CX-5も安全装備の充実等によりディーゼルの最上級グレードの車両本体価格が約390万円とかなりの高額になっています。

だからこそ、出金を減らしたいと思うのも無理はありません。

例えば、出金を減らす手段として思い浮かべるものは「値引き」ではないでしょうか?

確かに値引き額が大きくなればなるほど出金を減らすことは出来ます。

しかし、人気車の値引きは各メーカーともに大きくありません。値引かなくても売れますからね。

だからといって、諦める必要はありません。

方法はあるのです。

知っている人は「なんだあの方法か!」と思うかもしれませんが、知らない人にとっては「そんなに違うの?」というものです。

詳細を下記の記事で説明していますので確認してみて下さい。

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一度、知っている方法か確認してみても損することはありませんよ!

 

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