日産サクラは、軽自動車の電気自動車として登場し、多くの注目を集めています。
しかし、購入を検討している人の中では、日産サクラは「最悪」、「後悔」といった声を耳にされることも多いようです。
特に、バッテリーの耐久性や航続距離、充電インフラの不備なども気になるようです。
この記事では日産サクラがどんな車なのかを紹介し、メリットに加え、「最悪」と言われる点を説明していきます。
また、どんな人にこのサクラが向いているのかも考えていきましょう。
- 日産サクラの基本的な特徴やスペック
- 日産サクラのメリット
- 日産サクラの最悪と言われる問題点
- 日産サクラがどんな人に向いているか
新車を安く購入する値引以外の方法!
新車を購入する時、「出来るだけ安く購入したい!」と思いませんか?
昨今の新車は安全装備の充実等により軽自動車でも200万円超えは珍しくありませんし、以前では300万円台の車種も500万円以上に価格が跳ね上がっていることも珍しくなくなりました。
だからこそ、出金を減らしたいと思うのも無理はありません。
出金を減らす手段は「値引き」だけではありません。
人気車種やモデルチェンジ直後など例え値引きが渋くても諦める必要はありません。
知っている人は「なんだあの方法か!」と思うかもしれませんが、知らない人にとっては「そんなに違うの?」というものです。
詳細を下記の記事で説明していますので一度確認してみて下さい。
最悪と言われる日産サクラってどんな車?
最初に、最悪と言われることもある日産サクラはどんな車なのかを紹介しておきましょう。
- 日産サクラとは?
- 大きさは?
- 動力性能は?
- 航続距離は?
- お値段は?(実質負担を含めて)
- メリットは?
日産サクラとは?
まず、日産サクラとはどんな車なのかをざっくりと説明しておきます。
日産サクラは、2022年に日産が発表した軽自動車規格の電気自動車(EV)です。
気になるスタイリングですが、EV車らしく近未来的な独特のフォルムです。
引用元:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/sakura/exterior.html
特にフロントグリルとヘッドライトのデザインは秀逸ですね
これまでの軽自動車と違い、電気で動くため、ガソリンを使わずに走行できるという特徴があります。
また、従来のEVと比べてはるかにコンパクトという独自性もあります。
メリットとしては、静かな走行や経済的な運用が挙げられますが、一部のユーザーからは、航続距離の短さや充電に関する不便さを指摘されることもあります。
このあたりについては、後段で説明していきます。
大きさは?
次に、大きさはどの程度かです。
日産サクラは軽自動車規格(長さが3.4m以下、幅が1.48m以下、高さが2.0m以下)の車です。
このため、全長は3,395mm、全幅は1,475mm、全高は1,655mmです。
このコンパクトなサイズにより、狭い道や駐車スペースでも取り回しやすいのが特徴です。
最小回転半径も4.8mと日産の軽自動車ルークスのターボ車並みで、小回りが利くと評価されるレベルです。
狭い道路や駐車場では非常に便利で、軽自動車ならではの機動性を発揮します。
そのため、日常的な移動手段としての利用に非常に適しています。
動力性能は?
次は、動力性能はどの態度かです。
ルークスのターボ車と上級EV車のリーフと比較しておきましょう。
区分 | サクラ | ルークス(ターボ車) | リーフ |
---|---|---|---|
最高出力 | 47kW(64PS)/2302-10455rpm | 47kW(64PS)/5600rpm | 110kW(150PS)/3283~9795rpm |
最大トルク | 195Nm(19.9kgfm)/0-2302rpm | 100Nm(10.2kgfm)/0-2302rpm/2400~4000 | 320Nm(32.6kgfm)/0~3283rpm |
ルークスと最高出力が同じなのは、おそらくターボ車の自主規制の影響だろうと思われます。
ただ、最大トルクはルークスの2倍近くあって、しかも回転直後から最大トルクになるので、動力性能では比較にすらなりません。
このスペックは2L車クラス(セレナなら200Nm)の最大トルクなのです。
リーフとは差があるようですが、サクラの車両重量が1,070kgであるのに対し、リーフは1,520~1,670kgですから、そう負けてはいないはずです。
航続距離は?
次は、航続距離はどうかです。
これも、ルークスのターボ車と上級EV車のリーフと比較してみます。
区分 | サクラ | ルークス(ターボ車) | リーフ |
---|---|---|---|
一充電(一給油)走行距離 | 180km | 550km程度か | 322~450km |
サクラもリーフもWLTCモードですから、実際の走行距離はこの7割くらいと思っておいたほうがいいようです。
これはガソリン車も同じです。
しかし、180kmの7掛けというのも厳しいものがありますね。
お値段は?(実質負担を含めて)
次は、実質負担を含めてお値段はどうかです。
車両本体価格
車両本体価格を見ていきましょう
サクラは2グレードに加え、今なら限定車のX90周年記念車も手に入ります。
グレード | 車両本体価格 |
---|---|
X | 2,599,300円 |
X90周年記念車 | 2,709,300円 |
G | 3,082,200円 |
ルークスのXターボが1,885,400円ですから、EVにしてはエコノミーな気がします。
リーフになると4百万円趙ですからね。
補助金等
補助金等もEV車の魅力の一つです。
補助金
令和5年度国の補正予算の「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」が適用され、補助金額は全グレード55万円です。
なお、終了日は未定(もちろん令和6年度内)ということなので、確認が必要です。
なお、自治体独自の補助金が適用される場合がありますから、下記サイトなどでチェックは必ずしておきましょう。
例えば東京都では、再エネ電力導入の場合は70万円、再エネ電力導入しない場合でも55万円の補助金が交付されるのです。
税金の減免
サクラの税金の減免等は以下のようなものです。
- 環境性能割:0%
- エコカー減税:重量税は免税(100%減税 減税額7,500円)
- グリーン化特例:軽自動車税(届出翌年度75%減税 減税額8,100円(10,800円→2,700円))
日産によると、総額は15,600円だそうですが、例えばルークスの環境性能割は1~2%、金額にして13,600円~40,600円ですから、0%のサクラとの差は大きいものがあるのです。
メリットは?
次は、メリットはどこにあるかです。
ガソリン代がかからない
最大のメリットは、電気自動車(EV)であるためガソリン代がかからないことです。
もちろん、ガソリン代の代わりに電気代はかかります。
しかし、自宅に充電設備を設置っておけば、夜間の安い電力を利用して充電することで、ランニングコストを抑えることができます。
一般的にガソリン車の半分程度のコストで走ることができると言われています。
動力性能がいい
動力性能については前述のとおりですが、EV車はトルクの立ち上がりが極めて早く、しかもサクラは十分すぎるほどのトルクがあるのです。
加速は0-60kmが4秒程度、0-100kmが10秒程度ですから、まさに2Lエンジンン並みの加速です。
EV車の場合、高速の加速が苦手で0-60kmに比べて0-100kmが見劣りしますが、これだけのトルクがあれば追い越し加速でも問題ないはずです。
静かに走ることができる
エンジンを搭載していませんから、車の走行時の騒音の最大の原因であるエンジン音がしません。
電気モーターの回転音やロードノイズはありますが、ガソリン車の加えて圧倒的に静かに走ることができるのです。
環境に優しい
電気自動車はガスを排出せず、環境に優しい選択であることも大きな魅力です。
もちろん、発電所での発電時にガスを発生する場合もありますが、環境負荷の低い発電方式にシフトしていけば、それすら軽減されます。
スタイリッシュなフォルム
これは、先ほどの画像を見ていただければわかるように、非常に近未来的なフォルムです。
スタイリッシュなうえにオリジナリティがありますから、街で見かけてもすぐに気が付きます。
こんな車に乗るという満足感も高いはずです。
価格面での優位性
価格面でも、サクラは軽自動車のEVとしては非常に競争力があります。
他のEVと比べて補助金が適用されれば200万円程度で購入できることもあり、初めてのEVとして手が届きやすいのもいいところです。
さらに、税金も維持コストも安いので、さらに優位性は高くなります。
安全総部の充実
サクラは安全装備も充実しており、Gはプロパイロットもインテリジェントアラウンドビューモニターも標準装備です(Xはオプション)。
軽自動車とはいえ、このような安全装備が付いているところは安心ですね。
日産サクラが最悪と言われる理由は?
では、日産サクラが最悪と言われる理由はどこにあるのでしょうか。
- 航続距離の短かさ
- 充電時間の長さ
- バッテリー劣化と高価な交換費用
- 充電インフラの不足による不便さ
- エアコン使用時の電費低下による影響
- 急速充電のコストはなぜ割高なのか?
- リセールが悪い
- 内装や装備に対するユーザーの不満
航続距離の短かさ
まず、航続距離の短かさです。
前述のとおり、日産サクラの航続距離はWLTCモードで180kmとされています。
しかし、実際の使用環境では100~150km程度になるようです。
特に、エアコンの使用や寒冷地での走行の場合など、ユーザーからは「思ったより走れない」という不満の声が上がることも少なくありません。
長距離を走行する際には、充電計画を立てる必要があり、事前に充電スポットを確認する手間がかかるため、長距離移動が頻繁なユーザーにとっては不便に感じる要素です。
短距離の移動が中心のユーザーには適しているもの、頻繁に遠出する人にとっては航続距離の短さが大きな障害となる場合があるのです。
これはサクラが20kWhという小さなバッテリーを採用しているから起こる問題です。
リーフの場合は40kWhとか65kWhという大きなバッテリーを積んでいるので、こんな問題は起きないのです。
充電時間の長さ
次は、充電時間の長さです。
日産サクラは、充電時間の長さが問題視されることがあります。
普通充電では8時間以上、急速充電でも80%の充電に約40分を要します。
このように、充電には時間がかかることが、日常的な使用において不便に感じられる場合もあるようです。
特に、急速充電器が近くにない地域や、自宅に充電設備がない場合、充電場所を探す面倒や充電に時間がかかることがネックとなります。
急な外出や予定変更があった際に、すぐに充電できないことも問題とされる場合もあるようです。
バッテリー劣化と高価な交換費用
次は、バッテリー劣化と高価な交換費用です。
日産サクラのバッテリー劣化と不具合
バッテリー劣化は時間を経ると必ず発生します。
サクラは発売から日が浅いため、早期の劣化の報告はありませんし、日産はEVについてのノウハウもありますので、その心配はいらないものと思われます。
それでも、寒冷地での使用や急速充電を多用すると、劣化が進む可能性が高くなります。
劣化が進むと、航続距離がさらに短くなり、頻繁に充電が必要になるため、日常の使用にも影響が出ることになります。
サクラの場合は新車時でも走行可能距離が短いため、これは深刻です。
バッテリーはどれくらいもつ?
サクラに限らず、日産のEV車は、「正常な使用条件下において新車登録から8年間または160,000kmまでのどちらか早い方」という保証が付いています。
リチウムイオンバッテリー容量計(アドバンスドドライブアシストディスプレイ内)が12セグメント中8セグメント以下になった場合に適用されます。
ただ、新品のバッテリーに交換されるわけではなく、修理や部品交換により9セグメント以上へ復帰することを保証しているに過ぎません。
もちろん、この条件下で壊れることは稀で、実際には10年20万kmくらいまでは新品時の8割くらいの容量を確保できるようです。
セグメントで言えば9セグメントと10セグメントの間くらいですね。
寿命の目安は7割を割り込んだ時のようなので、この状態からあと3年くらいは乗れそうな気がします。
急速充電によるバッテリーへの影響は?
急速充電は短時間でバッテリーを充電できる便利な機能ですが、頻繁に使用するとバッテリーの劣化を早める可能性があります。
特にバッテリー残量が少ない状態から急速充電をすると、バッテリーへの負担が大きくなり、結果としてバッテリーの寿命が短くなることがあります。
急速充電では、バッテリーが高温になることがあり、これが劣化の原因となるため、電気自動車の運用では、できる限り通常充電をメインに使用することが推奨されています。
こうすれば、バッテリーの負担が少なく、長期的に見てバッテリーの健康を維持できることになります。
急速充電は長距離移動時などの必要な場面に限定して使用し、日常的には家庭用の充電設備や普通充電ステーションを活用することで、バッテリーをより長くさせることができるのです。
バッテリーの交換費用は?
日産サクラのバッテリー交換費用は、工賃込みで70~80万円です。
容量は24kWhと小さいのですが、40kWhと比べても20万円程度しか安くありません。
ハイブリッドの駆動用バッテリーとは比較にならないほど高額ですね。
ただ、日産ではバッテリー交換プログラムにより再生品に交換することも可能なようで、これなら40万円以下ですむようです。
蓄電量は新品の75%と微妙ですが、とりあえず延命は図れますし、今後コストダウンも図られる可能性があるようです。
サクラもリチウムイオンバッテリーリサイクルの対象ですが、まだほとんど回収はされていないものと思われます。
充電インフラの不足による不便さ
次は、充電インフラの不足による不便さです。
充電インフラの不足は、サクラを使う上での大きな課題の一つです。
特に地方では充電スポットが少ないため、長距離移動の際に充電場所を探すのも大変です。
事前に充電計画を立てる必要があり、スムーズに移動できないケースも生じます。
さらに、充電スポットが少ない地域では、充電待ちが発生することもあります。
急速充電器が限られているため、複数台の車が充電を待つ状況になりやすく、これが日常の移動や予定に影響を及ぼします。
特に時間のかかる充電待ちは、長距離ドライブや急な予定の際大きなストレスになるのです。
エアコン使用時の電費低下による影響
次は、エアコン使用時の電費低下による影響です。
電費というのは一定の距離をどれだけの電力で走れるかを示すものですが、エアコンを使うと電力消費が増えるため、実際の走行可能距離が大幅に減少するという問題があります。
特に夏場や冬場のとんでもない気温の中ではエアコンの使用頻度が高くなるため、通常時よりも早く充電が必要になる場合があります。
これが日常使用で不便さを感じる一因となっているのです。
急速充電のコストはなぜ割高なのか?
次は、急速充電のコストはなぜ割高なのかです。
サクラの場合、バッテリーが小さいので、最大出力が30kWに制限され、容量が50%を超えるとさらに制限がかかります。
このため、30分の急速充電では10kWh~13kWhほどしか入りません。
これがリーフなら倍以上は充電できるのです。
急速充電ステーションの料金は時間課金の場合がほとんどです。
e-Mobility Powerの充電器では、50kW以下の充電器が30分あたり1,650円と言いますから、これを使って100キロしか走行できないとしたら、ガソリンより割高になってしまいます。
急速充電のコストは、特にサクラのように小さなバッテリーの搭載車では割高になるのです。
リセールが悪い
次に、リセールが悪いということです。
一般的にEV車というものはリセールが良くありません。
購入直後でも5割台に落ちてしまいますし、3年落ちになると4割くらいまで落ちてしまいそうです。
そもそも中古車市場での人気が低いのですが、バッテリー劣化の懸念や急速な技術革新と従来技術の陳腐化が懸念材料なのかもしれません。
内装や装備に対するユーザーの不満
次に、内装や装備に対するユーザーの不満です。
一部のユーザーからは、サクラの内装や装備に関する不満も聞こえてきます。
特に指摘されるのが、ステアリングホイールの位置が調整できない点です。
正確には上下に動かすステアリング機能はあるのですが、前後に調整するテレスコピック機能がないのです。
この機能がないことで、一部のドライバーにとっては快適な運転ポジションにセットすることができないのです。
さらに、ドリンクホルダーの位置が使いにくいという意見もあります。
助手席の使いやすい位置にドリンクホルダーがなく、センターコンソール部にあるので不便さを感じるという声が上がっています。
また、サクラは軽自動車であるため、一部のユーザーは内装の質感に安っぽさを感じることがあります。
シンプルなデザインや素材の使用が、コストを抑えた結果であるもの、より高級感を求めるユーザーには物足りなさが残るようです。
いずれにしても、ルークスをベースにしている以上仕方のないことなのかもしれませんね。
日産サクラが最悪と言われる中で向いている人は?
では、日産サクラが最悪と言われる中で、向いているのはどんな人なのでしょうか。
- 自宅や職場に充電施設が整っている方
- 近距離移動が中心の方
- サブカーとして使う方
- 環境意識の高い方
自宅や職場に充電施設が整っている方
まず、自宅や職場に充電施設が整っている方です。
サクラに限らずEV車は充電に時間がかかるものです。
サクラの場合はバッテリー容量が小さいので、常時ある程度の充電状況にしておく必要があります。
しかも、サクラは急速充電コストが高く、バッテリーにも負荷がかかりますから、時間のかかる普通充電は自宅や職場でしたいものです。
こうした事情から、自宅や職場に充電施設が整っているというのが通常のEV車以上に必要なのです。
近距離移動が中心の方
次は、近距離移動が中心の方です。
サクラの航続距離は実際の使用環境では100~150km程度と申し上げました。
ということは、長距離通勤の場合、冬場での走行なんかを考えれば不安になってきます。
また、頻繁に長距離移動が発生する場合も向いていません。
これが短い距離の運転が主であれば、大きな問題にはならないのです。
サブカーとして使う方
次は、サブカーとして使う方です。
長距離移動のための車があるなら、サクラは普段使いとして短い距離のチョイ乗りに限定することができます。
チョイ乗りというのは燃費効率が悪く、エンジンにもよくありませんが、EV車ならそんなことはへっちゃらです。
メインの車があってサブカーとして使うならサクラはぴったりでしょう。
環境意識の高い方
次は、環境意識の高い方です。
サクラは松たか子さんのCMでもよく周知されていて、EV車とすればよく知られた存在です。
一般的には、EV車は環境負荷が小さいと言われていますし、ゼロエミッションのロゴも付いています。
環境意識が高く、それをアピールしたい方にはぴったりでしょう。
まとめ:日産サクラが最悪という評判が出る理由は?
この記事でお伝えした「日産サクラが最悪という評判が出る理由は?」のポイントを簡単にまとめました。
- 日産サクラは2022年に発売された軽自動車規格の電気自動車である
- 航続距離は実際の使用で100~150km程度になることが多い
- 充電時間は普通充電で8時間、急速充電でも40分かかる
- バッテリーの劣化が懸案事項で、交換費用は約70~80万円、再生品でも40万円程度
- 軽自動車ながらも静かな走行性能とスムーズな加速が特徴
- 補助金を活用すれば実質負担額は200万円程度に抑えられることも
- 充電インフラが不足している地域では長距離移動が不便
- 自宅に充電設備があれば経済的に運用できる
- 充電設備があり、近距離移動中心で、環境意識の高い方に向いている