エクストレイルの中古車が市場でなぜ手頃な価格で取引されているのか、その背景にはいくつかの要因が存在します。
この記事では、新車価格の設定から、競合他車との値引き競争、豊富な流通台数、そして性能や装備面での特徴まで、エクストレイルの中古車がなぜ安いのか理由を明らかにしていきます。
参考になれば幸いです。
- エクストレイルの中古車価格が安いのは新車価格の影響と関係あることを理解
- エクストレイルの競合車との価格戦略把握
- エクストレイルの流通量による価格変動を認識
- エクストレイルの装備・性能による価格差を知る
新車を安く購入する値引以外の方法!
新車を購入する時、「出来るだけ安く購入したい!」と思いませんか?
昨今の新車は安全装備の充実等により軽自動車でも200万円超えは珍しくありませんし、以前では300万円台の車種も500万円以上に価格が跳ね上がっていることも珍しくなくなりました。
だからこそ、出金を減らしたいと思うのも無理はありません。
出金を減らす手段は「値引き」だけではありません。
人気車種やモデルチェンジ直後など例え値引きが渋くても諦める必要はありません。
知っている人は「なんだあの方法か!」と思うかもしれませんが、知らない人にとっては「そんなに違うの?」というものです。
詳細を下記の記事で説明していますので一度確認してみて下さい。
エクストレイルの中古はなぜ安い?
エクストレイルの中古が安いといいますが、ここではなぜ安いのか、その理由を考えていきましょう。
- 新車価格が安い
- 競合が激しく新車値引きが大きい
- 流通台数が多い
- エンジンの性能がいまいち
新車価格が安い
まず、今中古に出ているT32系以前のエクストレイルはそもそも新車価格が安いのです。
例えば3年落ちになる2020年6月時点での価格をRAV4、CR-V、CX-5と比較してみましょう。
煩雑になるので4WDオンリーで比較します。
区分 | エクストレイル | RAV4 | CR-V | CX-5 |
---|---|---|---|---|
ガソリン車 | 2,482,700円~3,775,200円
AUTECを除けば3,503,500円 |
2,887,500円~3,539,000円 | 3,581,600円~4,188,800円 | 2,849,000円~3,195,500円 |
ハイブリッド車 | 2,882,000円~4,009,500円
AUTECを除けば3,756,500円 |
3,343,000円~4,029,000円 | 4,145,900円~4,558,400円 | |
ディーゼル車 | 3,168,000円~3,976,500円 |
当時のエクストレイルは20Sという超廉価モデルがあったので下限価格が極端に安いという事情はありますが、AUTECを除けば非常に安い値付けであることがわかります。
元値が安ければ中古価格も当然安くなるわけです。
競合が激しく新車値引きが大きい
エクストレイルは今現在の限界値引きは15万円とかなり厳しい数字です。
これはモデルチェンジからほど近い2022年12月に受注停止をして、2023年4月にやっと受注再開したばかりなのですから当然かもしれません。
ただ、3年前あたりは限界値引きは40万円前後と、RAV4なんかと比べると10万円以上も高い値引きをしていたようです。
これは、2019年4月にRAV4が国内再投入され、2020年6月にはハリアーがフルモデルチェンジし、エクストレイルの売り上げが急速に落ちていた時期だけに頷ける気がします。
こうした大きな値引とともに、値引きをしなければ対抗できなかった事情も中古車価格の低下につながっているようです。
流通台数が多い
エクストレイルは人気車で、特に先代(T32)は発売以来2018年までは年間概ね5万台を売り上げる勢いでした。
そして、そこで売った車が続々と中古車市場に流れ込んできます。
現行モデルの人気が高ければ、中古車も高値で取引されるのですが、T32のモデル末期はRAV4やハリアーに押されて人気は低迷していたのです。
中古車市場も需給のバランスで価格が決まりますから、人気が落ち込むタイミングで大量のエクストレイルが市場に出てくれば値崩れするのは当然です。
エンジンの性能がいまいち
加えて、エクストレイルはエンジンの性能がもう一つだったのです。
ガソリンエンジン車
まず、ガソリンエンジン車です。
区分 | エクストレイル | RAV4 | CR-V | CX-5 |
---|---|---|---|---|
排気量 | 1,997cc | 1,986cc | 1,496cc | 1,997cc |
形式 | 直4DOHC | 直4DOHC | 直4気DOHCターボ | 直4DOHC |
最高出力 | 147ps(108kW)/6000rpm | 171ps(126kW)/6600rpm | 190ps(140kW)/5600rpm | 156ps(115kW)/6000rpm |
最大トルク | 21.1kgm(207Nm)/4400rpm | 21.1kgm(207Nm)/4800rpm | 24.5kgm(240Nm)/2000-5000rpm | 20.3kgm(199Nm)/4000rpm |
ダイナミックフォースエンジンのRAV4やダウンサイズターボのCR-Vには全くかないません。
CX-5とはいい勝負ですが、CX-5には2.5Lエンジンに加え、ものすごいトルクの2.2Lディーゼルターボがあるのですから勝負になりません。
オフロードでは動力性能がものをいうのに、エクストレイルのエンジンはあまりにも貧弱なのです。
これが先々代(T31)なら圧倒的パワーのディーゼルターボや最高出力170ps(125kW)、最大トルク23.5kgm(230Nm)の2.5Lエンジンがあったのですけどね。
ハイブリッド車
一応ハイブリッドでも比較しておきましょう。
区分 | エクストレイル | RAV4 | CR-V | |
---|---|---|---|---|
エンジン | ||||
最高出力 | 147ps(108kW)/6000rpm | 178ps(131kW)/5,700rpm | 145ps(107kW)/6,200rpm | |
最大トルク | 21.1kgm(207Nm)/4400rpm | 22.5kgm(221Nm)/3,600〜5,200rpm | 17.8kgm(175Nm)/4,000rpm | |
前輪モーター | ||||
最高出力 | 41ps(30kW) | 120ps(88kW) | 184ps(135kW)/5,000-6,000rpm | |
最大トルク | 16.3kgfm(160Nm) | 20.6kgfm(206Nm) | 32.1kgfm(315Nm)/0-2,000rpm | |
後輪モーター | ||||
最高出力 | 54ps(40kW) | |||
最大トルク | 12.3kgfm(121Nm) | |||
システム総合出力 | 182PS(134kW) | 222PS(163kW) | 215ps(158kW) |
エクストレイルの先代(T32)とCR-Vにリアモータが無いのは、ドライブシャフトで後輪を駆動するためです。
見るところはシステム総合出力ですが、ここでもRAV4とCR-Vに圧倒されています。
ちなみに現行(T33)のe-40rdceのシステム総合出力は204ps(150kW)ですから、かなり差は縮めているもののそれでもかないません。
エクストレイルの中古車価格はなぜ安いって3代目(T32)マイナーチェンジ前の話?
エクストレイルの中古が安いのは安いのは3代目(T32)マイナーチェンジ前という話があります。
この真偽をリセールから確認し、理由を考えてみましょう。
- 3代目(T32)マイナーチェンジ前のリセールは?
- なぜ3代目(T32)マイナーチェンジ前は安いの?
3代目(T32)マイナーチェンジ前のリセールは?
エクストレイルをRAV4と比べると、3年落ち、5年落ちは少し見劣りはするもののそう大きな差はありません。
残価率は5年落ちでRAV4が70%弱、エクストレイルが60%台半ばで、その差は数ポイントです。
これが7年落ち、つまり3代目(T32)マイナーチェンジ前になると、RAV4が60%弱と持ちこたえるのに対し、エクストレイルが40%弱と大きく値を下げるのです。
これを見る限り3代目(T32)マイナーチェンジ前のモデルに問題がありそうな気がしますね。
なぜ3代目(T32)マイナーチェンジ前は安いの?
3代目エクストレイルは、2017年6月にマイナーチェンジが行われました。
このときの変更でエクストレイルの装備はかなり充実しました。
このように、マイナーチェンジ前後の装備の差が大きいので、マイナーチェンジ前は安くなっているようです。
- 「プロパイロット」の新採用
- 「インテリジェント アラウンドビューモニター」へのグレードアップ
- 「インテリジェント パーキングアシスト」の性能向上
- リモコンオートバックドアの機能強化
- LDWは「インテリジェントLI」に強化
- RCTA(後退時車両検知警報)やハイビームアシストの採用
5代目セレナで初採用した高速道路上でアクセル、ブレーキ、ステアリングを自動的に制御する「プロパイロット」を新たに採用しました(S以外に標準装備)。
「インテリジェント アラウンドビューモニター」へのグレードアップ
アラウンドビューモニターはナビやインテリジェントルームミラーからでも表示を可能にした「インテリジェント アラウンドビューモニター(移動物検知機能付)」に強化されました(オプション)。
「インテリジェント パーキングアシスト」の性能向上
駐車支援システム「インテリジェント パーキングアシスト」は性能を向上しました(オプション)。
リモコンオートバックドアの機能強化
Xにオプション、Xハイブリッドに標準装備のリモコンオートバックドアもハンズフリーのセンサーをリアバンパー裏面中央部に移動してリアバンパーの下に足先を入れて引くキック操作になりました。
LDWは「インテリジェントLI」に強化
これまでのLDWは走行車線を逸脱しそうな場合に車線内に戻す力を短時間発生させドライバー走行車線内に戻す操作を促す「インテリジェントLI」に強化しました(オプション)。
RCTA(後退時車両検知警報)やハイビームアシストの採用
後方を横切る車両を検知して警告してくれるRCTA(後退時車両検知警報)やハイビームとロービームを自動的に切り替えてくれるハイビームアシストも採用しました(オプション)。
エクストレイルの中古車を買うときの注意する事
エクストレイル中古車の購入には以下の点を留意する必要があります。
燃費は正直良くない
特に3代目モデルまでのエクストレイルは燃費が良くないため、維持費の準備が必要です。モデルによる燃費の違いは明確で、実際のユーザー報告では公表値より落ちる傾向があります。
錆や腐食のリスク
4WD性能が高いエクストレイルは悪路走行や積雪地帯使用が多いため、特に2代目モデルでは錆や腐食のリスクが高まります。購入前にはマフラーや下回りの状態を確認することが重要です。
事故や故障のリスク
T30型、T31型は特に中古部品が手に入りにくく、修理に高額な費用が発生する可能性があります。外装部品の供給も困難で、事故や故障のリスクを考慮する必要があります。
リセールバリューの低さ
エクストレイル中古車の価格が下がるとリセールバリューも低くなります。乗り潰すつもりでの購入が適切であり、状態が良ければコスパの高い選択肢となります。
これらのポイントを理解し、エクストレイル中古車の購入を検討する際は注意深く状態を確認することが重要です。
まとめ:エクストレイルの中古車価格はなぜ安い
エクストレイルの中古車価格は、納期遅延による超高年式車の高騰を除けば、少し割安感がある程度です。
確かに、3代目(T32)のマイナーチェンジ前は異様に安いのですが、スタイリングに極端な違いは無いので、やはり装備の充実度なのでしょうか。
プロパイロットは魅力なのはわかりますが、まだレベルの高いものではなく、本格的な運転支援には程遠い代物です。
ここは割安感のある3代目(T32)のマイナーチェンジ前を狙う手もあると思いますよ。
エクストレイルの中古車が安い理由を以下のようにまとめました。
- 新車価格が安い
- 競合との値引き競争が激しい
- 流通台数が多い
- エンジン性能が劣る
- マイナーチェンジ前は装備が不足
エクストレイルを限界値引きから更に安く購入する方法!
エクストレイルを新車で購入する時、「出来るだけ安く購入したい!」と思いませんか?
エクストレイルもフルモデルチェンジを果たし、最上級グレードの車両本体価格が約503万円とかなりの高額になっています。
だからこそ、出金を減らしたいと思うのも無理はありません。
例えば、出金を減らす手段として思い浮かべるものは「値引き」ではないでしょうか?
確かに値引き額が大きくなればなるほど出金を減らすことは出来ます。
しかし、人気車の値引きやモデルチェンジ直後は各メーカーともに大きくありません。値引かなくても売れますからね。
だからといって、諦める必要はありません。
方法はあるのです。
知っている人は「なんだあの方法か!」と思うかもしれませんが、知らない人にとっては「そんなに違うの?」というものです。
詳細を下記の記事で説明していますので確認してみて下さい。
一度、知っている方法か確認してみても損することはありませんよ!
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