エクストレイルの中古が安いという話があります。
中古を買うなら耳寄りな話ですが、今乗られている方や今から買おうと思っている方にとっては気になりますよね。
ここでは、まず、エクストレイルの中古が安い理由をチェックします。
また、安いのは3代目(T32)マイナーチェンジ前のことだという話もありますので、このあたりもチェックしておきましょう。
エクストレイルの中古が安い理由は?
エクストレイルの中古が安いといいますが、ここではなぜ安いのか、その理由を考えていきましょう。
- 新車価格が安い
- 競合が激しく新車値引きが大きい
- 流通台数が多い
- エンジンの性能がいまいち
新車価格が安い
まず、今中古に出ているT32系以前のエクストレイルはそもそも新車価格が安いのです。
例えば3年落ちになる2020年6月時点での価格をRAV4、CR-V、CX-5と比較してみましょう。
煩雑になるので4WDオンリーで比較します。
区分 | エクストレイル | RAV4 | CR-V | CX-5 |
---|---|---|---|---|
ガソリン車 | 2,482,700円~3,775,200円
AUTECを除けば3,503,500円 |
2,887,500円~3,539,000円 | 3,581,600円~4,188,800円 | 2,849,000円~3,195,500円 |
ハイブリッド車 | 2,882,000円~4,009,500円
AUTECを除けば3,756,500円 |
3,343,000円~4,029,000円 | 4,145,900円~4,558,400円 | |
ディーゼル車 | 3,168,000円~3,976,500円 |
当時のエクストレイルは20Sという超廉価モデルがあったので下限価格が極端に安いという事情はありますが、AUTECを除けば非常に安い値付けであることがわかります。
元値が安ければ中古価格も当然安くなるわけです。
競合が激しく新車値引きが大きい
エクストレイルは今現在の限界値引きは15万円とかなり厳しい数字です。
これはモデルチェンジからほど近い2022年12月に受注停止をして、2023年4月にやっと受注再開したばかりなのですから当然かもしれません。
ただ、3年前あたりは限界値引きは40万円前後と、RAV4なんかと比べると10万円以上も高い値引きをしていたようです。
これは、2019年4月にRAV4が国内再投入され、2020年6月にはハリアーがフルモデルチェンジし、エクストレイルの売り上げが急速に落ちていた時期だけに頷ける気がします。
こうした大きな値引とともに、値引きをしなければ対抗できなかった事情も中古車価格の低下につながっているようです。
流通台数が多い
エクストレイルは人気車で、特に先代(T32)は発売以来2018年までは年間概ね5万台を売り上げる勢いでした。
そして、そこで売った車が続々と中古車市場に流れ込んできます。
現行モデルの人気が高ければ、中古車も高値で取引されるのですが、T32のモデル末期はRAV4やハリアーに押されて人気は低迷していたのです。
中古車市場も需給のバランスで価格が決まりますから、人気が落ち込むタイミングで大量のエクストレイルが市場に出てくれば値崩れするのは当然です。
エンジンの性能がいまいち
加えて、エクストレイルはエンジンの性能がもう一つだったのです。
ガソリンエンジン車
まず、ガソリンエンジン車です。
区分 | エクストレイル | RAV4 | CR-V | CX-5 |
---|---|---|---|---|
排気量 | 1,997cc | 1,986cc | 1,496cc | 1,997cc |
形式 | 直4DOHC | 直4DOHC | 直4気DOHCターボ | 直4DOHC |
最高出力 | 147ps(108kW)/6000rpm | 171ps(126kW)/6600rpm | 190ps(140kW)/5600rpm | 156ps(115kW)/6000rpm |
最大トルク | 21.1kgm(207Nm)/4400rpm | 21.1kgm(207Nm)/4800rpm | 24.5kgm(240Nm)/2000-5000rpm | 20.3kgm(199Nm)/4000rpm |
ダイナミックフォースエンジンのRAV4やダウンサイズターボのCR-Vには全くかないません。
CX-5とはいい勝負ですが、CX-5には2.5Lエンジンに加え、ものすごいトルクの2.2Lディーゼルターボがあるのですから勝負になりません。
オフロードでは動力性能がものをいうのに、エクストレイルのエンジンはあまりにも貧弱なのです。
これが先々代(T31)なら圧倒的パワーのディーゼルターボや最高出力170ps(125kW)、最大トルク23.5kgm(230Nm)の2.5Lエンジンがあったのですけどね。
ハイブリッド車
一応ハイブリッドでも比較しておきましょう。
区分 | エクストレイル | RAV4 | CR-V | |
---|---|---|---|---|
エンジン | ||||
最高出力 | 147ps(108kW)/6000rpm | 178ps(131kW)/5,700rpm | 145ps(107kW)/6,200rpm | |
最大トルク | 21.1kgm(207Nm)/4400rpm | 22.5kgm(221Nm)/3,600〜5,200rpm | 17.8kgm(175Nm)/4,000rpm | |
前輪モーター | ||||
最高出力 | 41ps(30kW) | 120ps(88kW) | 184ps(135kW)/5,000-6,000rpm | |
最大トルク | 16.3kgfm(160Nm) | 20.6kgfm(206Nm) | 32.1kgfm(315Nm)/0-2,000rpm | |
後輪モーター | ||||
最高出力 | 54ps(40kW) | |||
最大トルク | 12.3kgfm(121Nm) | |||
システム総合出力 | 182PS(134kW) | 222PS(163kW) | 215ps(158kW) |
エクストレイルの先代(T32)とCR-Vにリアモータが無いのは、ドライブシャフトで後輪を駆動するためです。
見るところはシステム総合出力ですが、ここでもRAV4とCR-Vに圧倒されています。
ちなみに現行(T33)のe-40rdceのシステム総合出力は204ps(150kW)ですから、かなり差は縮めているもののそれでもかないません。
安いのは3代目(T32)マイナーチェンジ前のこと?
エクストレイルの中古が安いのは安いのは3代目(T32)マイナーチェンジ前という話があります。
この真偽をリセールから確認し、理由を考えてみましょう。
- 3代目(T32)マイナーチェンジ前のリセールは?
- なぜ3代目(T32)マイナーチェンジ前は安いの?
3代目(T32)マイナーチェンジ前のリセールは?
エクストレイルをRAV4と比べると、3年落ち、5年落ちは少し見劣りはするもののそう大きな差はありません。
残価率は5年落ちでRAV4が70%弱、エクストレイルが60%台半ばで、その差は数ポイントです。
これが7年落ち、つまり3代目(T32)マイナーチェンジ前になると、RAV4が60%弱と持ちこたえるのに対し、エクストレイルが40%弱と大きく値を下げるのです。
これを見る限り3代目(T32)マイナーチェンジ前のモデルに問題がありそうな気がしますね。
なぜ3代目(T32)マイナーチェンジ前は安いの?
3代目エクストレイルは、2017年6月にマイナーチェンジが行われました。
このときの変更でエクストレイルの装備はかなり充実しました。
このように、マイナーチェンジ前後の装備の差が大きいので、マイナーチェンジ前は安くなっているようです。
- 「プロパイロット」の新採用
- 「インテリジェント アラウンドビューモニター」へのグレードアップ
- 「インテリジェント パーキングアシスト」の性能向上
- リモコンオートバックドアの機能強化
- LDWは「インテリジェントLI」に強化
- RCTA(後退時車両検知警報)やハイビームアシストの採用
5代目セレナで初採用した高速道路上でアクセル、ブレーキ、ステアリングを自動的に制御する「プロパイロット」を新たに採用しました(S以外に標準装備)。
「インテリジェント アラウンドビューモニター」へのグレードアップ
アラウンドビューモニターはナビやインテリジェントルームミラーからでも表示を可能にした「インテリジェント アラウンドビューモニター(移動物検知機能付)」に強化されました(オプション)。
「インテリジェント パーキングアシスト」の性能向上
駐車支援システム「インテリジェント パーキングアシスト」は性能を向上しました(オプション)。
リモコンオートバックドアの機能強化
Xにオプション、Xハイブリッドに標準装備のリモコンオートバックドアもハンズフリーのセンサーをリアバンパー裏面中央部に移動してリアバンパーの下に足先を入れて引くキック操作になりました。
LDWは「インテリジェントLI」に強化
これまでのLDWは走行車線を逸脱しそうな場合に車線内に戻す力を短時間発生させドライバー走行車線内に戻す操作を促す「インテリジェントLI」に強化しました(オプション)。
RCTA(後退時車両検知警報)やハイビームアシストの採用
後方を横切る車両を検知して警告してくれるRCTA(後退時車両検知警報)やハイビームとロービームを自動的に切り替えてくれるハイビームアシストも採用しました(オプション)。
まとめ
エクストレイルの中古車価格は、納期遅延による超高年式車の高騰を除けば、少し割安感がある程度です。
確かに、3代目(T32)のマイナーチェンジ前は異様に安いのですが、スタイリングに極端な違いは無いので、やはり装備の充実度なのでしょうか。
プロパイロットは魅力なのはわかりますが、まだレベルの高いものではなく、本格的な運転支援には程遠い代物です。
ここは割安感のある3代目(T32)のマイナーチェンジ前を狙う手もあると思いますよ。
エクストレイルを限界値引きから更に安く購入する方法!
エクストレイルを新車で購入する時、「出来るだけ安く購入したい!」と思いませんか?
エクストレイルもフルモデルチェンジを果たし、最上級グレードの車両本体価格が約503万円とかなりの高額になっています。
だからこそ、出金を減らしたいと思うのも無理はありません。
例えば、出金を減らす手段として思い浮かべるものは「値引き」ではないでしょうか?
確かに値引き額が大きくなればなるほど出金を減らすことは出来ます。
しかし、人気車の値引きやモデルチェンジ直後は各メーカーともに大きくありません。値引かなくても売れますからね。
だからといって、諦める必要はありません。
方法はあるのです。
知っている人は「なんだあの方法か!」と思うかもしれませんが、知らない人にとっては「そんなに違うの?」というものです。
詳細を下記の記事で説明していますので確認してみて下さい。
一度、知っている方法か確認してみても損することはありませんよ!
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