この記事は、ホンダのステップワゴンに搭載されていた「わくわくゲート」に関連する事故に焦点を当てた記事です。
先代(5代目)ステップワゴンの特徴はいろいろとありますが、バックドア(テールゲート)が「わくわくゲート」なのが最大の特徴かもしれません。
通常の縦方向だけでなく、横にも開けるドアは便利な気がするのですが、現行(6代目)ステップワゴンでは廃止され、普通のバックドアです。
このユニークなバックドアのデザインがどのようにして事故のリスクを高めたか、そしてそれが現行モデルからの廃止にどう影響したかについて詳しく説明しています。事故の原因、それに関連するリコールの事例、修理費用の問題など、わくわくゲートの安全性に関する重要な情報が提供されています。
- わくわくゲートの設計特徴
- わくわくゲートの廃止理由
- 事故の原因とリコール
- 事故発生時の修理費用
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詳細を下記の記事で説明していますので一度確認してみて下さい。
ステップワゴンのわくわくゲートの事故とは?
わくわくゲートについてはテールゲートオープンステーの不具合でテールゲートが突然降下するという不具合が起こっています。
不具合は29件発生して、軽傷事故が1件起きているそうですし、朝日新聞デジタルでは首の骨を折る大怪我の発生を伝えています。
ホンダも事態を重く見て2021年5月20日にリコールを届け出ています。
不具合の部位 | テールゲートオープンステーボールジョイント |
テールゲートオープンステーの下側ボールジョイントと車体側ボールスタッドの取付部構造の不適切
テールゲート開閉の繰返しで、ボールジョイントが車体から外れ、テールゲートが突然降下するおそれ |
|
改善対策の内容 | テールゲートオープンステー及びボールジョイント外れ防止カバーを新品に交換 |
対象範囲 | DBA-RP1、DBA-RP2、DBA-RP3、DBA-RP4、6AA-RP5 計88,865台 |
引用元:https://www.honda.co.jp/recall/auto/info/210520_614.html
要するにハイブリッドも含めた全グレードが対象で、製造時期は2016年から2018年に限られるのですが、わくわくゲートで重くなったバックドアが原因の一つかもしれません。
また、わくわくゲートが開かなくなるという情報もあって、メインゲートも開かなくなるといいます。
ステップワゴンのわくわくゲート(後ろのドア)はどんなもの?
まず、ステップワゴンのわくわくゲートはどんなもので、なぜ廃止されたのかです。
- ステップワゴンのわくわくゲートはどんなもの?
- わくわくゲートはなぜ廃止された?事故のせい?
ステップワゴンのわくわくゲートはどんなもの?
ミニバンというのは人も荷物もたくさんのせることができるのが売りですから、サイドドアだってバックドアだってとても大きいものです。
バックドアなんかは広げると1m弱の長さがありますから、十分な広さの無いところでは開けるのも大変なのです。
このあたりは各メーカーともよくわかっていて、トヨタのノア&ヴォクシーでは「フリーストップバックドア」を日産のセレナでは「デュアルバックドア」を装備しています。
ノア&ヴォクシー フリーストップバックドア(手動で途中の位置に保持可能) | セレナ デュアルバックドア(約半分のスペースで開閉できるハーフバックドアを設定) |
引用元:https://toyota.jp/noah/feature/?padid=from_noah_top_navi-menu_feature https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/serena/interior/luggage_storage.html
しかし、ステップワゴンの「わくわくゲート」はライバル車の装備をものともしない画期的なバックドアです。
ちょっとした持ちものを積む時
開口幅:350mm / ドア後方突出量:400mm |
乗り降り・大きな荷物を積む時
開口幅:610mm / ドア後方突出量:640mm 開口幅:830mm / ドア後方突出量:760mm |
バックドアを縦に開けると
荷室開口部高さ 1,270mm 荷室開口部幅(最大) 1,180mm 荷室開口部地上高(FF車) 445mm |
引用元:https://www.honda.co.jp/auto-archive/stepwgn/normal/
横に開く場合は、開口部次第でドア後方突出量は小さくも大きくもなりますし、全開時の心配もしなくていいので、荷室開口部高さは1,270mmにも達します。
わくわくゲートはなぜ廃止された?事故のせい?
では、そんなわくわくゲートはなぜ廃止されたのでしょうか。
わくわくゲートの廃止理由
実はわくわくゲートそのもののは支持されていて、アンケートサイトCarQが行った「ステップワゴンのわくわくゲート、廃止すべき?」の投票結果は「継続すべき」が6割弱だったのです。
「選択できるようにすべき」は3割、「廃止すべき」は1割強ですから、大多数の方はわくわくゲートを支持していたのです。
この調査は2021年12月のものですから、新型ステップワゴンでのわくわくゲート廃止は決定していたのですけどね。
ただ、デザイン面ではこのわくわくゲートはなかなか受け入れられなかったようで、左右非対称の斬新なデザインが敬遠されてしまったようです。
左右非対称のデザインというだけで購入リストから外されているという声も多かったといいますから深刻だったのでしょう。
それが新型ステップワゴンにわくわくゲートを採用しない理由となったようです。
確かに新型ステップワゴンでは昔のようなすっきりしたテールになっています。
引用元:https://www.honda.co.jp/STEPWGN/webcatalog/styling/design/
また、従来のものよりも重くなり、開閉時の力がかなり必要となるというあたりも不評だったといいます。
わくわくゲート廃止は事故のせい
わくわくゲートの事故については冒頭でお伝えしましたが、ホンダはこのような不具合や事故が廃止の理由とは言っていません。
ステップワゴンのわくわくゲートのデメリットと事故の関係は?
では、いいことばかりと思われたわくわくゲートのデメリットはどこにあるのでしょう。
わくわくゲートに関する事故との関係はあるのでしょうか?
- メインゲートを開けた時の後方への張り出しが大きい
- バックドア全体が重い
- 後方視界が悪い
- 事故を起こしたらバックドア交換になり、しかも高い
メインゲートを開けた時の後方への張り出しが大きい
ノア&ヴォクシーにしろ、セレナにしろ、バックドアを後方に全開したときの張り出しは1m弱です。
それが、わくわくゲートの場合は1.2mはあります。
これは、深い荷室もあるのですが、荷室開口部の高さを低くするために、リヤバンパーではなくテールゲートでボディ下端をカバーしているのです。
ということは、本来ならリアバンパーにあたる部分も後方にはね上げているのです。
このため、横開きはいいにしても、フルオープンすると、とんでもない空間が必要になってしまうのです。
バックドア全体が重い
わくわくゲートを横開きにして使うときはドアの重さは感じません。
しかしテールゲート(バックドア)を持ち上げたり閉めたりするときはラージミニバンのアルファードを思わせるような重さです。
成人男性でも力が要りますし、女性ならもっと大変です。
もちろん、複雑な構造の代償なのですが、この重さを解消できるであろうパワーテールゲートは先代ステップワゴンには装備されていませんでした。
新型ステップワゴンのSPADAにはありますから、ひょっとしたらわくわくゲートの重さが災いしたのかもしれませんね。
後方視界が悪い
当然ことですが、わくわくゲートは横開きしますから、そこには縦のラインが入ります。
そう目立つものではないのですが、気になる方は多いようですし、当然後方視界にも影響します。
事故を起こしたらバックドア交換になり、しかも高い
前から疑問に思っていたのですが、先代ステップワゴンのリアバンパーはどこにあるのでしょうか。
これは、テールゲートでボディ下端をカバーしているためで、テールゲート下部がバンパーなわけです。
ということは、後ろをぶつけるとテールゲートに必ずダメージを受けるわけです。
普通の車ならバックドアがへこんだら、板金塗装するか交換するかの選択ができるのですが、ステップワゴンの場合は横開きドアが壊れても全交換だそうです。
左の横開き部分はゲートはゲート全体の枠でもある右部分のなかにはめ込まれており、こちらもダメージを受けているのだそうです。
部品代は14万円で、工賃込み30万円超コースです。
これが普通のバックドアなら部品代10万円で、工賃込みでも10万円は安く上がりますし、板金塗装ならバンパーを入れても10万円くらいでしょう。
まとめ:ステップワゴンわくわくゲート事故
ステップワゴンのわくわくゲート、発想も良かったですし、なかなかおしゃれだったので、廃止は残念でしたね。
バックドアに横開き機能を付けたのは良かったのですが、バンパー機能まで付けたのはどうだったのでしょうか。
わくわくゲートのデメリットのいくつかはそこが原因のような気もするのです。
さすがにマイナーチェンジでの復活はあり得ませんが、7代目ステップワゴンで、しっかり対策を講じた上での復活を期待したいですね。
この記事をまとめは下記の通りです。
- ステップワゴンの「わくわくゲート」は特徴的なバックドア。
- 現行モデルでわくわくゲートは廃止された。
- 廃止理由に事故の可能性が指摘されている。
- デザインが左右非対称で受け入れられにくい。
- バックドアの重さや開閉時の力が不評。
- 事故発生時、バックドア交換が必要で高額に。
- 事故の原因にテールゲートオープンステーの不具合。
- リコールが発表された事例あり。
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だからこそ、出金を減らしたいと思うのも無理はありません。
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しかし、人気車の値引きは各メーカーともに大きくありません。値引かなくても売れますからね。
だからといって、諦める必要はありません。
方法はあるのです。
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