ライズ4WDにハイブリッドの予定は?なぜラインナップされていない?

ライズには2021年11月に待望のハイブリッド車が投入されましたが、それは2WDのみで、今だ4WDにはハイブリッドはありません。

ライズはクロスオーバーSUVですから4WDのニーズは高いと思われますし、降雪地域にお住まいの方ならなおさらでしょう。

ここでは、そんなライズ4WDにハイブリッドの予定はあるのか、また、なぜ現行モデルにラインナップされていないのかというあたりに迫ってみましょう。

ライズ4WDにハイブリッドの予定はあるの？

ライズは2019年11月誕生当時はガソリンモデルだけで、1Lのターボエンジンと2WD、4WDの組み合わせでした。

発売から2年が経過した2021年11月に2WDにハイブリッドモデルが登場するのですが、これはトヨタお得意のE-Fourではなくダイハツ独自の「e-SMART HYBRID」と呼ばれるものでした。

引用元：https://www.daihatsu.co.jp/lineup/rocky/

ライズ設計時にはこのシステムの搭載は予定していたのですが、ダイハツとしてははじめての、しかも新しいシステムのハイブリッドということもあり開発に時間がかかったようです。

2WDの発売当時には遅からず4WDも追加されるとみられていましたが、未だに発表されていません。

ただ、フェイスリフトを伴うマイナーチェンジや「ライズ スペース」というボディサイズを大型化したモデルの発売は噂されています。

そんな中でe-SMART HYBRIDシステムの4WD投入の期待は各所で囁かれていますが、実際の投入に向けた信憑性の高い情報は今のところ無いのが実情です。

なぜライズ現行モデルに4WDがラインナップされていないの？

では、なぜライズ現行モデルに4WDがラインナップされていないのでしょうか。

ライズハイブリッドに4WDが搭載されるとしたら

ライズハイブリッドはシリーズハイブリッドですから、4WDが搭載されるとしたら、e-POWERのように後輪用のモーターを搭載するシステムがまず考えられます。

引用元：https://www.nissan-global.com/JP/INNOVATION/TECHNOLOGY/ARCHIVE/E_POWER_4WD/

また、前輪の駆動はともかく、後輪駆動用モーターの設置ということなら、トヨタのE-Fourとも類似しています。

引用元：https://global.toyota/jp/download/25012114/ https://toyota.jp/yariscross/

ホンダのe:HEVはガソリン車と同じリアルタイムAWDシステムを採用しています。

引用元：https://www.honda.co.jp/VEZEL/webcatalog/performance/?from=car_header#driving

e:HEVは通常はモーター走行ですが、高速走行時などはエンジン出力をそのまま駆動力に使います。

このため、モーターとエンジンの駆動力をドライブシャフトで後輪に伝える必要があるのです。

ライズハイブリッドの場合はトヨタの系列なので、最初から設計すればドライブシャフトなんか使わずに後輪はモーターで駆動しそうです。

ただ、ノートの4WDをみてもモーターというのは結構な大きさですから、それをおさめるスペースが設計に盛り込まれているかどうかです。

ドライブシャフト方式なら現行4WDの駆動システムが流用できるのかもしれませんが。

ライズ現行モデルに4WDがラインナップされていない理由

では、肝心のライズ現行モデルに4WDがラインナップされていない理由を考えてみましょう。

ライズの4WDのシェアは意外なほど低い

トヨタのSUVの中でも例えばRAV4のような本格志向の強いものだと9割近くが4WDです。

しかし、ハリアーになると3割程度になり、問題のライズの4WD比率は4分の1程度らしいのです。

ライズのハイブリッド車の販売比率は半分程度ですから、ハイブリッドの4WDの売り上げはそう多く見込めないという事情もあります。

売り上げのテコ入れに有効な2WDのハイブリッドの投入は急いでも、4WDの緊急度はそこまで高くないのでしょう。

e-SMART HYBRIDの4WDシステムの開発が遅れている

e-SMART HYBRIDの4WDシステムの開発が遅れている可能性はあります。

2WDの開発だけでもライズ発売から2年も遅れています。

そして、本体のハイブリッドシステムができたとしても4WD化というのはそれなりに時間がかかるものです。

プリウスにしたって、4WDシステムの搭載にはかなり時間がかかっています。

また、e-SMART HYBRID自体もライズを販売していく中で熟成していくものと思われます。

自動車の根幹的なシステムは開発に時間がかかるのです。

e-SMART HYBRIDの4WDシステムの搭載スペースが無い

e-SMART HYBRIDの4WDシステムが後輪駆動用のモーターを搭載するとして、これには結構なスペースが必要になります。

ノートの荷室のデッキボードを開けると巨大なモータのカバーがありますし、荷室容量はVDA方式で、2WDは340Lあるのに4WDは260Lしかないのです。

また、モーターの重さを支えるマウントも必要です。

もし、設計時に後輪駆動用のモータースペースを考えていなかったとしたら、4WD化はかなり難しそうです。

他メーカーにライズ4WDのライバルがいない

ライズ4WDのライバルは強いて言えば兄弟車のダイハツのロッキーですが、他社にはライバルは不在です。

日産のキックス、ホンダのヴェゼルにはハイブリッドの4WDがありますが、どちらもボディサイズが違い、ハイブリッド4WDを持ったカローラクロスあたりと張り合う車です。

同じトヨタならヤリスクロスがライバルですが、ヤリスクロスと戦うためにハイブリッドに4WDを投入するとは考えにくいのではないでしょうか。

ノートやフィットのクロスモデルが出るとなるとトヨタも少し慌てるかもしれませんが。

まとめ

ライズ4WDのハイブリッドモデル投入については、期待の声は聞こえてきますが、信憑性の高い観測記事は皆無です。

4WDのハイブリッドモデルができない絶対的な理由は無く、いずれ投入されるものと思われますが、それがマイナーチェンジなのか次期モデルなのかもわかりません。

ただ、ハイブリッドの場合、ガソリン車のダイナミックトルクコントロール4WDを上回る走破性を得るのは難しそうですし、ガソリンモデルの燃費も言われるほど悪くはありません。

ということは、今ガソリン車の4WDを買ってもそれほど後悔することは無さそうです。