新型シエンタで皆さんが最も残念に感じておられるのは電動パーキングブレーキが採用されなかったことでしょう。
最近の自動車では当然の技術ですし、全車速オートクルーズコントロールの停止保持機能のベースにもなるのです。
しかも、最近では軽自動車にさえ採用され始めている技術なのにです。
ここでは、電動パーキングブレーキについて簡単に説明したうえで、新型シエンタになぜ不採用になったかを考えてみます。
また、その影響が出るであろう全車速オートクルーズコントロールの停止保持機能がどうなったのかもあわせてチェックしておきましょう。
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詳細を下記の記事で説明していますので一度確認してみて下さい。
電動パーキングブレーキと新型シエンタになぜ不採用になった理由
まず、電動パーキングブレーキはどんなもので、新型シエンタにはなぜそれが不採用になったかです。
- 電動パーキングブレーキとは
- トヨタでの採用
- 新型シエンタでなぜ不採用になった?
電動パーキングブレーキとは
電動パーキングブレーキというのは自動的モーターでにパーキングブレーキをかける装置です。
引用元:https://www.honda.co.jp/ownersmanual/webom/jpn/n-wgn/2020/details/136172090-10491.html
オートモードにしておけばシフトレバーを「P」から「P」以外にするとブレーキが解除され、「P」にするとブレーキがかかります。
メリットは以下の3点です。
- パーキングブレーキのかけ忘れや戻し忘れがない
- 車がブレーキで停車すると停止状態を保持する「オートブレーキホールド」が付いている場合が多い
- アダプティブクルーズコントロールに停止保持機能が付加できる
最大のメリットは、パーキングブレーキのかけ忘れや戻し忘れが無いことです。
また、この技術を使った「オートブレーキホールド」が付いていると車がブレーキで停車すると停止状態を保持し、アクセルを踏めば自動でブレーキを解除してくれるのです。
アダプティブクルーズコントロールに停止保持機能については後述します。
デメリットは以下の3点です
- コストアップ
- ブレーキターンができない
- 発進がワンテンポ遅れる
最大のデメリットはコストです。
サイドブレーキはワイヤーを引いてブレーキを固定するだけの装置で技術的にも枯れているのでほとんどコストはかかりません。
電動パーキングブレーキはモーターでケーブルやレバーを引っ張ったり、ディスクブレーキのキャリパーやドラムブレーキのシューをモーターで操作する仕組みです。
制御システムも必要ならセンサーも必要で、新たに開発するものなのでコストも高くなるのです。
また、サイドブレーキを使ったスピンターンなんかができなくなることですが、緊急時にはスイッチでちゃんと電動パーキングブレーキで止まることはできますから問題ないでしょう。
それと、発進時にブレーキ解除の時間が少しだけかかって、発進がワンテンポ遅れるというデメリットもあるようです。
トヨタでの採用
トヨタの中でもダイハツからのOEM車のルーミーやライズでは一部グレードに電動パーキングブレーキは採用されています。
ヤリスクロスやカローラシリーズ、CーHRなどにも採用されていますが、ヤリスは2022年のマイナーチェンジで採用しなかったのが話題になったほどです。
他にはやはり不採用が話題になったアクアと最廉価なパッソあたりには採用されていません。
新型シエンタでなぜ不採用になった?
新型シエンタで不採用になった理由はおそらくヤリスやアクアと同じと思われます。
なぜ採用されていないかというと、最大のネックはコストなのだろうと思われます。
ヤリスやアクアは後輪がドラムブレーキなのでドラムブレーキ用の電動パーキングブレーキシステムを持たないからとも言われていましたが、シエンタはディスクなのでそこは問題ありません。
となると、値上がりしたとはいえ、最廉価グレードが200万円を切るように各所でコストダウンしていると思われますので、コストがかかるという電動パーキングブレーキ不採用の決断をしたのでしょうね。
電動パーキングブレーキ不採用で停止保持機能はどうなった?
では、電動パーキングブレーキ不採用で、これと密接に関係する停止保持機能はどうなったのでしょうか。
- 停止保持機能とは
- シエンタでは停止保持機能はどうなっている
- オートブレーキホールドとは違うの?
停止保持機能とは
停止保持機能というのはアダプティブクルーズコントロール、シエンタではレーダークルーズコントロール (全車速追従機能付)と呼ばれる先進運転支援機能と密接に関連しています。
引用元:https://global.toyota/jp/download/24881977/
従来型のクルーズコントロールは一定の車速を維持するだけでしたから、アクセルとブレーキだけを制御すればよかったわけです。
しかし、アダプティブクルーズコントロールでは、先行車がいれば設定した車間距離を保って追従走行し、渋滞時には自動停止や再発進まで行ってくれるのです。
停止保持機能というのは先行車が止まって自動停止したときにブレーキペダルを踏まなくても停止状態を維持する機能で、停止が短かければ自動スタートしてくれるという優れものです。
これが無ければ、ドライバーがブレーキを踏んだ段階でクルーズコントロールが解除されてしまうのです。
この停止保持機能は短い時間だと油圧でブレーキを維持していますが、時間が長くなると電動パーキングブレーキがあればそちらに移行することになります。
シエンタでは停止保持機能はどうなっている
シエンタは全グレードにレーダークルーズコントロールが付いていますが、ハイブリッドZ以外は停止保持機能は付いていません。
ということはこれ以外のグレードでは停止すればブレーキを踏んで停止状態を維持する必要があり、クルーズコントロールも解除されます。
このあたりは電動パーキングブレーキが無い車は同じで、停止状態をせいぜい数秒維持できる程度です。
しかし不思議なのはハイブリッドZには停止保持機能があることです。
ハイブリッドだからというわけではなく、これはハイブリッドZだけの装備であるエレクトロシフトマチックに秘密がありそうです。
引用元:https://toyota.jp/pages/contents/request/webcatalog/sienta/sienta_main_202209.pdf
トヨタは理由を示していませんので、ここから先は推測になります。
クルーズコントロールでの停止状態では3分経つと解除され、シフトがPに変わるそうですが、これはエレクトロシフトマチックだから可能なことなのです。
シエンタではハイブリッドZに限りシフトノブという物理的な力が不要なので、ある程度の停止保持ができるPレンジに切り替えることで停止維持機能を持たせているのではないでしょうか。
いずれにしても通常ブレーキでの停止維持を長時間にわたって行うのは不可能ですから。
ということは、このエレクトロシフトマチックを全グレードに付ければよさそうなものですが、それはそれでコストがかかるのでしょう。
オートブレーキホールドとは違うの?
オートブレーキホールドというのは、交差点や渋滞時になどブレーキを踏んで停車したあとにペダルを離してもブレーキが効いたままの状態になる装置です。
これは、ブレーキ操作と電動パーキングブレーキが連動することによって実現する機能なのですが、シエンタには付いていません。
シエンタの場合はおそらく電制シフトのPレンジを使って、停止維持機能を持たせているからか、本格的なパーキングブレーキ機能が必要なオートブレーキホールドは装備できないのでしょう。
シエンタの電動パーキングブレーキはいつ装備されるの?
では、シエンタの電動パーキングブレーキはいつ装備されるのでしょうか。
なぜ、シエンタやアクア、ヤリスには電動パーキングブレーキがないの?
トヨタの場合は後輪ディスクブレーキが電動パーキングブレーキの条件と思われます。
ホンダの場合もかつては同様で、フィットの場合は電動パーキングブレーキを装備するために後輪ディスクブレーキにしたのだそうです。
その後、ホンダはN-BOXに装備するためにドラムブレーキタイプの電動パーキングブレーキを開発していますが、トヨタの場合はまだのようです。
このため、上位グレードもリアブレーキにドラム式を採用しているヤリスやアクアについては、これが原因で電動パーキングブレーキが導入されていないと思われます。
ちなみにGRヤリスは後輪ディスクブレーキですから、RSには電動パーキングブレーキが装備されています。
一方で、シエンタの場合は前後輪ディスクブレーキですから技術的な問題ではなく、導入コストでしょう。
7人乗りのベースグレードXは199万円と、ぎりぎり200万円を切っているのですが、電動パーキングブレーキを装備すると200万円を超えるのではないかと思われます。
そんな事情から、装備を見送ったのかもしれませんね、
シエンタの電動パーキングブレーキは次期マイナーチェンジか
電動パーキングブレーキのメリットはアダプティブクルーズコントロールの停止保持機能ではないかと思われます。
本来の電動パーキングブレーキもメリットはあるのですが、値段は高くなりますし、発進時もワンテンポ遅れるなど、案外使い勝手が悪いという見方もあるのです。
シエンタの場合は、考えなければならないのはライバルのフリードの動向ですが、いまだに自動パーキングは採用していません。
2024年に噂されているフルモデルチェンジでフリードが自動パーキングを採用すれば、さすがにトヨタも動くのではないでしょうか。
シエンタのマイナーチェンジはその後になりそうですから、そのタイミングでの電動パーキングブレーキの導入は考えられそうですね。
ルーミーやライズの電動パーキングブレーキの動向も影響か
ルーミーは2020年9月の改良でカスタム系に、ライズは2021年11月の一部改良でZに電動パーキングブレーキが導入されました。
ルーミーもライズも後輪ドラムブレーキですが、ダイハツは後輪ドラム用の電動パーキングブレーキを持っているのです。
ルーミーの場合はこの電動パーキングブレーキ車を選ぶ方も多いようなので、このあたりの動向も影響するかもしれません。
コストがかかってもユーザーが価格アップを理解してくれて、売れればいいわけですから。
電動パーキングブレーキがいらないという声も
一見便利な電動パーキングブレーキなのですが、こんなものはいらないという声も多いようなのです。
- コストがかかって、車がどんどん高くなる
- スポーツ走行には不要
- メーカーによって操作がまちまち
- 寒冷地では凍結する
- 全て車任せはよくない
スズキの電動パーキングブレーキはなぜない?つくのはいつ?
電動パーキングブレーキで異彩を放っているのはスズキです。
国内で軽自動車を製造しているのはスズキ以外ではダイハツ、ホンダ、三菱だけですが、スズキ以外の軽自動車製造メーカーは電動パーキングブレーキを採用しています。
技術的なハードルはそう高くないと思われますので、理由はコストアップとそれに伴う価格上昇でしょう。
ライバル車がどんどん電動パーキングブレーキを採用していますので、付けない事で営業上マイナスに働くなら考えるのかもしれません。
スズキの稼ぎ頭はスペーシアの売り上げに影響するようなことがあれば経営陣も本気で考えることでしょう。
スペーシアのライバルのライバル車で電動パーキングブレーキが採用されたのはN-BOXが2021年11月、タントが2021年9月で、これはカスタム系限定でした。
販売台数を見る限りは電動パーキングブレーキの影響はあまり感じられませんので、しばらくはこのままかもしれません。
まとめ
シエンタだけでなく、アクアやヤリスも電動パーキングブレーキが装備されていないことには不満が大きいようです。
だってダイハツのタフトなんかは全グレードに電動パーキングブレーキとオートブレーキホールド機能が標準装備ですからね。
シエンタも2~3年後のビッグマイナーチェンジではぜひ全グレードに装備してほしいものですね。
シエンタを限界値引きから更に安く購入する方法!
シエンタを新車で購入する時、「出来るだけ安く購入したい!」と思いませんか?
シエンタも安全装備の充実等によりハイブリッドの最上級グレードの車両本体価格が約300万円オーバーと高額になっています。
だからこそ、出金を減らしたいと思うのも無理はありません。
例えば、出金を減らす手段として思い浮かべるものは「値引き」ではないでしょうか?
確かに値引き額が大きくなればなるほど出金を減らすことは出来ます。
しかし、現実は排気量の小さな小型車の値引きは各メーカーともに大きくありません。薄利多売で利益を出す戦略だからですね。
だからといって、諦める必要はありません。
方法はあるのです。
知っている人は「なんだあの方法か!」と思うかもしれませんが、知らない人にとっては「そんなに違うの?」というものです。
詳細を下記の記事で説明していますので確認してみて下さい。
一度、知っている方法か確認してみても損することはありませんよ!
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