トヨタのアルファードは、その高級感と広々とした室内空間で多くの人々に愛されていますが、リセールバリューが高いのも魅力です。
しかし、この好調なリセールが長く続くかどうかはわかりません。
アルファードユーザーにとっては乗り換えるときに高く売れると嬉しいでしょうが、中古車で購入する方はとりあえずリセールが下がってほしいでしょう。
この記事では、まず、現在の40系、30系のリセールを確認し、今後のリセールを左右する要因を考えていきます。
そのうえで、今後のリセールがどうなるのか、30系にも影響を与える40系の需給の改善動向や、海外需要の見通しから占っていきたいと思います。
- アルファードの40系と30系の現在のリセール
- 今後のリセールを左右する要因
- 30系にも影響を与える40系の需給の改善見通し
- 高年式車に影響を与える海外需要の見通し
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現在のアルファードのリセールと今後を占うポイント
最初は、現在のアルファードのリセールと今後を占うポイントを説明していきます。
- 現在のアルファードのリセールは?
- 今後のリセールを左右するポイントは?
現在のアルファードのリセールは?
まず、現在のアルファードのリセールはどうかですが、これは40系と30系に分けて説明しましょう。
40系のリセールは?
アルファードの40系は2023年6月にフルモデルチェンジしました。
圧倒的な人気に加え、半導体の供給不足もあって、上級グレードに絞ってのラインナップで、販売も抽選方式で生産枠が埋まり、今現在発注もできない状態が続いています。
しかも1年以内の転売も禁止されていますから、市場に出てくる中古車も極めて限られています。
このため、リセールも100%を大きく上回る状況が続いています。
30系のリセールは?
30系アルファードは、その登場以来、攻撃的なスタイリング、豪華な内装、そして信頼性が高く頑丈な構造で知られています。
中古市場では、40系の登場によって新型への移行が進む中にあっても、40系の供給不足とも相まって高いリセール価値を維持しています。
以下に、1~2年落ちから7年落ちまでの具体的な残価率と買取価格の相場を示します。
1~2年落ち
概ね90%超で、S’Cパッケージなどは100%超
3年落ち
概ね80%台半ばで、エアロボディは90%超、S’Cパッケージなどは100%超
5年落ち
概ね70%台半ばだが、ガソリン車は80%以上、ハイブリッドは70%前後で、S’Cパッケージなどは90%台半ば
7年落ち
概ね50%台半ばだが、ガソリン車とハイブリッドは10%の差で、S’Cパッケージなどは70%弱
傾向としてはエアロボディが人気で、特に海外でも引き合いの多いS’Cパッケージなどが高リセールです。
また、ハイブリッド車や高価なエグゼクティブラウンジ系のリセールは振るいません。
残クレの残価率(3年67%、5年53%)と比べてもはるかに高いリセールであることがわかります。
今後のリセールを左右するポイントは?
次は、今後のリセールを左右するポイントはどこにあるかです。
40系アルファードの需給
40系アルファードの需給は40系だけでなく、30系のリセールにも影響を及ぼします。
半導体不足の動向
40系アルファードを含む多くの自動車製造において、半導体不足は大きな課題となっています。
この半導体不足が続くことにより、アルファードの生産ラインにも遅延が生じ、新車の供給が不安定になる可能性があります。
しかし、業界全体で半導体の供給状況が改善される動きが見られれば、生産の正常化が進み、それに伴って40系アルファードの供給も安定することとなります。
供給安定化の影響
半導体不足が解消し、供給が安定化すると、市場に流通するアルファードの台数が増加します。
供給が需要に追いつくことで、中古車市場におけるリセール価格が安定し、極端な高値が解消される可能性があります。
ただし、アルファード40系はその豪華さと実用性で根強い人気を持っているため、価格が大きく下落することはないと予想されます。
長期的な影響
長期的に見て、半導体の供給問題が解消されることは自動車産業全体にとってプラスとなります。
しかし、新車価格の安定化が中古車価格にどのように影響を与えるかは、その他の経済的要因や競合他車種の動向にも左右されます。
また、40系アルファードが持つ独自の魅力が、引き続き高いリセール価値を支える要因となるかもしれません。
30系アルファードの需給
30系アルファードは、既に生産終了しており、市場には新車の供給がありません。
そのため、市場での動きはすべて中古車セグメントに限られますが、多数の販売があったため、現在、30系の供給は安定しており、多くの中古車が流通している状況です。
こうした潤沢な流通は今後も継続するはずです。
このように安定した供給が続く中で価格が高騰しているのは、40系の供給不足により30系の中古車への需要が増加しているためです。
こうした、30系アルファードへの需要がどうなるかは今後のリセールに大きな影響を与えるものと思われます。
海外要因(マレーシアでの人気、円相場等)
海外要因もアルファードのリセールには大きな影響を与えます。
マレーシアでのアルファードの人気
アルファードは、マレーシアにおいても非常に高い人気を誇っています。
この国では、高級車がステータスシンボルとして重宝されるため、アルファードのような豪華なミニバンは特に需要が高いようです。
マレーシア市場での強い需要は、日本国内の中古アルファードの価値を押し上げる要因となっています。
マレーシアでの人気に加え、新車や中古車市場での高価格設定は、日本国内での中古車市場においてもプレミアム価格が付く原因の一つです。
円相場の影響
アルファードのような輸出の多い車種において、円相場は非常に大きな影響を与えます。
円が弱いときは、輸出が促進され、外国のバイヤーから見て日本車が割安に感じられるため、需要が増加します。
逆に、円が強い時は輸出コストが高くなり、海外での競争力が低下します。
最近の円相場の変動は、特にアルファードのような高価格帯の車において、その輸出価格や国際市場での競争力に直接的な影響を及ぼしています。
経済情勢の分析
国際経済の不確実性が高まっている現在、円相場の予測とマレーシアを含むアジア市場での需要動向を正確に把握することが、アルファードの輸出戦略において極めて重要です。
マレーシア市場での持続的な人気と、円相場の変動による輸出コストの変化は、アルファードなどの国際的なリセールバリューを左右する主要な要素となっています。
アルファードのリセールは今後どうなるか占ってみる
ここでは、アルファードの高騰しているリセールが今後どうなるかを占ってみたいと思います。
- 高騰しているリセールはいずれ沈静化か
- 高年式車は円相場と海外での人気次第
高騰しているリセールはいずれ沈静化か
まず、高騰しているリセールはいずれ沈静化するかということです。
アルファードのリセール価格は現在、極めて高い水準にありますが、これは複数の要因によって支えられています。
特に重要なのが、全世界的な半導体不足による新車の生産遅延です。
この状況が改善されると、中古市場にも大きな変化、おそらく過熱しているリセールの沈静化が生じることが予測されます。
半導体不足の解消
半導体の供給不足の解消は簡単なことではありません。
将来的な需要が不確実なら工場の新増設はできませんし、原材料の確保の不安もあります。
それでも、将来的には半導体の供給は正常化されるはずです。
半導体の供給が回復し、アルファードの生産が安定すると、市場にはより多くの新車が流通するようになります。
新車の供給増加は中古市場への供給台数を増加させる可能性があり、これが中古車価格の下落につながるかもしれません。
新車の生産正常化は、中古車市場の価格バランスを変え、高騰していたリセール価格の沈静化を促すでしょう。
40系の需給バランス
現在、40系アルファードの需給不均衡がリセール価格の高騰を引き起こしています。
半導体不足が解消された場合、40系の生産が加速し、供給量が増加します。
これにより、現在見られる供給不足が解消され、需給バランスが改善される可能性が高いと思われます。
また、新車販売時に設定されていた1年の転売禁止期間が経過した車両が出てきますし、今後は転売禁止が設定されない可能性もあります。
結果として、より多くの40系の中古車が供給されることになり、これは異常ともいえる40系のリセールを低下させる可能性があります。
また、現状ではこの40系の中古車市場の高騰と決定的な中古車不足によって高値に張り付いている30系のリセールも低下させるものと思われます。
高年式車は円相場と海外での人気次第
アルファードの高年式車に関しては、そのリセールバリューが円相場の変動や海外市場での人気に大きく依存します。
これには複数の要因が絡み合い、国際的な経済動向が直接的に中古車市場に影響を及ぼすことがあります。
円安でリセール価格が向上
円安が進む場合、日本車は価格競争力を持ちやすくなります。
アルファードも、例えば同じマレーシアリンギット建ての価格でも、日本円にすればより高い価格になります。
これにより海外市場での需要が増加し、日本国内でのアルファードのリセール価格が上昇するのです。
一方で、円高が進むと、日本からの輸出車の価格が相対的に高くなり、海外市場での競争力が低下します。
しかし、現在の歴史的な円安環境が一気に円高に振れることは近未来的には予測できませから、しばらくはリセールが悪化する要因にはならないでしょう。
マレーシアでの人気
2023年10月にマレーシアで、アルファードの最上位モデルである「2.4Tエグゼクティブ・ラウンジ」のガソリン車が発売されました。
2.4Lのターボエンジンを搭載し、価格は53万8,000マレーシアリンギッドからですから、2024年4月末の相場で1,760万円という恐ろしい値段です。
また、ヴェルファイアはエントリーモデルの2.5L自然吸気エンジンの「2.5L」ですが、これでも43万8,000マレーシアリンギッドからですから1,430万円です。
アルファードの場合、30系の頃から同じような値段でした。
40系で販売を強化するための値下げも予想されていましたが、相変わらず非常に高いプライシングです。
アルファードのマレーシアをはじめとする海外での人気が続けば、特にアジア市場でのリセール価格は堅調に推移することが予想されます。
現地での新車価格が驚くほど高いため、日本で中古車を調達して販売することがビジネスになるのです。
ただ、マレーシアに輸出できるのは新車登録から1年~5年の車に限られますから、中古車としてのリセールは新車登録後59か月までの高年式車に限定されます。
これらの要因から、アルファードの高年式車の将来価値を予測するには、国内外の経済動向、通貨の価値変動、人気の動向を常に監視し、適切にチェックすることが重要です。
当面は、円安に加え、アルファードの人気にも陰りがないようですから、海外要因による極端なリセール悪化は考えられないのではないでしょうか。
総括:アルファードのリセールは今後どうなる?
この記事でお伝えしたポイントを箇条書きでまとめました。
- アルファード40系はフルモデルチェンジ後も人気が高く、供給不足もあってリセールが100%を大きく超える
- 30系アルファードも中古市場での高いリセール価値を保持
- 30系では1~2年落ち:90%超、3年落ち:80%台半ば、5年落ち:70%台半ば、7年落ち:50%台半ば
- 半導体不足が解消し、供給が安定化すれば、中古車市場のリセール価格は安定化する可能性
- 円の価値変動とマレーシア市場での高い需要がアルファードのリセール価値に大きく影響
- 半導体供給が改善し、アルファードの供給正常化でリセールは沈静化か
- 歴史的な円安とマレーシア等での高い人気から、海外要因でのリセール悪化は考えられないか
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アルファードを新車で購入する時、「出来るだけ安く購入したい!」と思いませんか?
アルファードも安全装備の充実等により最上級グレードの車両本体価格が約872万円とかなりの高額になっています。
だからこそ、出金を減らしたいと思うのも無理はありません。
例えば、出金を減らす手段として思い浮かべるものは「値引き」ではないでしょうか?
確かに値引き額が大きくなればなるほど出金を減らすことは出来ます。
しかし、人気車の値引きは各メーカーともに大きくありません。値引かなくても売れますからね。
だからといって、諦める必要はありません。
方法はあるのです。
知っている人は「なんだあの方法か!」と思うかもしれませんが、知らない人にとっては「そんなに違うの?」というものです。
詳細を下記の記事で説明していますので確認してみて下さい。
一度、知っている方法か確認してみても損することはありませんよ!
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